新築について
家づくりを進めていくなかで、それぞれの段階で注意しておかなければならないことやスムーズに進めるためのコツがあります。
後悔しない家づくりをするためのポイントを段階ごとにご紹介します。
どんな家を建てたいのか、どんな暮らしがしたいのかを考えます。家族みんなで希望やイメージを出し話し合いましょう。希望項目やイメージをリストアップして、優先順位を決めます。予算を決めるのも忘れずに!
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参考資料を用意
デザインや間取りなどについては言葉で伝えるのは難しいので雑誌の切り抜きや写真などを用意しておきます。使いたい素材や設備機器の資料もあると、後の打合せで役立ちます。
将来のことも考える家は何十年と使うものであることを前提に考えましょう。将来的なライフスタイルの変化も想定しておくことが大事です。今の気分やブームに流されないように注意しましょう。
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資金計画がしっかりしていないと、家づくりは実現しません。資金計画の立て方や家づくりに係わる補助金制度、税金優遇などの情報をご紹介
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工法の種類や自由度をチェック
依頼先を検討する際に、まず考えなければならないのは、自分たちが条件としていることを満たせる企業であるかということです。たとえば希望する工法があるなら、その工法で家を建てられるところでなければなりません。仕様の自由度や価格帯についても調べた上で検討をしましょう。
まずは調べる住宅メーカーや工務店、設計事務所に関する情報を調べます。モデルハウスや完成見学会を開いているところであれば、見学へ。相談会などに参加して施工例を見させてもらうのもいいでしょう。
ラフ設計・概算見積り調べた情報の中で候補の企業(3社くらい)を選び、ラフ設計と概算見積りを提案してもらいます。企業には他社と比較検討することを伝えておきましょう。またその段階での費用が発生するかどうかの確認も忘れずに!
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本設計・本見積りをしっかり検討
依頼先として選んだ企業に本設計と本見積りを出してもらいましょう。その内容に納得した上で契約へと進みます。トラブルの大半は契約書の不備、特に見積書や仕様書の確認ミスが原因です。契約を交わす際には、下の表にある書類をすべてそろえ、慎重にチェックしてからにすることが大切です。
口約束は厳禁!すべて書面記載を見積書に含まれている工事範囲や工事請負契約書に記入漏れがないかを確認。工期・着工・完成月日、履行遅延違約金の記載があるかもチェック。工期が口約束だったためにトラブルになることも少なくありません。すべて書面に記載してもらいましょう。
請負契約に必要な書類- 請負契約書
- 工期・支払い方法・履行遅延違約金は必ず記入
- 請負契約約款
- 中央建設業審議会作成か住宅金融支援機構監修と比較を
- 設計図書
- 少なくとも機構(※)の設計検査に必要な程度の図面は準備
- 工事仕様書
- 会社独自の仕様書か機構(※)監修のものを流用
- 工事費見積書
- 別途工事など特別注文したものが入っているか、
明細書で構造材や建具仕上げ材をよく確認
※住宅金融支援機構
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計画を立ててダンドリよく!
家が完成すれば引っ越しです。なるべく早めに計画を立てて、引っ越しを機に処分するものの仕分けや、引っ越し業者の選択など事前に済ませておけるものは早めにとりかかり、ダンドリよく進めましょう。荷造りスケジュールも立てておくこと。引っ越しに際しては各種届出や手続き関係もいろいろありますので、それらはリストにして漏れがないようにしましょう。
届出・手続き関係届出・手続き関係は、引っ越し前に行う必要のあるものと、引っ越してからある期間までに済ませないといけないものもあります。関係機関に必要なものや期限などを確認しておきましょう。
主な届出・手続き●電気、ガス、水道会社への連絡 ●固定電話移転の申込み ●インターネットプロバイダーへの連絡 ●郵便局への転居届 ●NHKへの連絡 ●転出届 ●国民健康保険変更手続き ●車に関わる手続き(車庫証明・自動車登録など) ●転入届(2週間以内)
マイホームを実現するには多額の費用が必要となるから、資金計画は大変重要なポイントになります。
資金計画に無理があると、マイホーム購入後の暮らしに影響が出てくるので、これからの暮らしのためにも資金計画はしっかりと!
マイホームを実現するのにかかる費用は、土地の値段、家本体を設計・施工する費用だけではありません。契約や申請、登記などの諸手続きにかかる費用、税金など、土地や建物そのもの以外に様々な費用がかかります。また、ほとんどの人が住宅ローンを利用して計画を進めていくことになるでしょうが、その住宅ローンを契約するためにも様々な費用が必要になります。カーテンやエアコン、照明などの購入・取付けに、引っ越しなどの費用も予定しておく必要があります。
新しい家になったのを機に、家電製品や家具を一新することも考えられます。また、家とコーディネートして外構や庭を設計・施工しておくなら、それらの費用も必要です。これらにかかる費用と諸費用はもちろん、土地や建物の金額に比べれば少額ですが、一般的には総費用の10%が目安とされています。つまり3500万円の予算なら350万円。決して少額ではありません。こうした費用も含めて資金計画を立てることが重要です。
住宅ローンの中にはマイホームにかかる費用の100%を融資するという商品もありますが、一般的な住宅ローンの借入額は「物件価格の80%以内」が目安とされています。つまり残りの20%は、自己資金での確保となります。また、物件価格とは別に諸費用(物件価格の10%が目安)も必要ですので、トータルで物件価格の約30%相当の自己資金を用意しておくのが理想です。
住宅ローンを利用して購入を計画する際、「いくら借りられるか?」ではなく、「いくら返せるか?」をもとに借入額を考えましょう。年間返済額は年収の30%くらいまでが目安です。年収400万円なら、年間返済額は多くても120万円までということになります。もちろん、それぞれのライフスタイルや家族構成などによっても変わってきますので、あくまでも自分に合った無理のない返済額をじっくり考えてみることが大事です。
資金計画は人生設計に合わせて考えるようにしましょう。人生にはマイホーム以外にも大切にしなければならないことがたくさんありますし、いろんなライフイベントを想定しておかねばなりません。お子さんの進学や結婚、定年など、これから先の人生を視野に入れた上で、返済可能額や住宅ローン選びなどを考えて資金計画を立てましょう。夢に合わせたマイホーム計画ではなく、予算(資金)に合わせたマイホーム計画を!
マイホームを手に入れると、生活環境が大なり小なり変化しますし、家を持っていることでかかってくる費用も発生します。たとえば通勤・通学にかかる費用が増える人もいるでしょう。長い目で見ると、家のメンテナンスも必要になってきます。また、固定資産税も納めなければなりません。つまり、それらについても考慮して「ギリギリ」ではなく「ある程度の余裕」をもたせた資金計画を立てることが必要です。
住宅ローンは返済方法(元利均等返済・元金均等返済)や金利(固定金利・変動金利・固定金利期間型)に、それぞれタイプがあります。また、各金融機関ごとに金利や条件の違いもあります。自分のライフスタイルに合った資金計画を立てるには、自分に合ったローンを選ぶことが大切です。「総返済額をできるだけ抑えたい」「10年後を目安にある程度の繰り上げ返済をする」など、それぞれの要望や計画に合ったローンを選びましょう。